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#9 絶望の種

突如出現した邪神ロキ。
そして、ロキを知っている素振りの鈴。
「これはコレは!随分久しい顔がありますねぇ…ご無沙汰しております、『紛い物の光』」
「あら、久しぶりねぇロキ。もう二度と会いたくはなかったけど」
装者時代の彼女は一度ロキを倒した。はずだった。

そしてロキは、自分の行おうとしていることを自慢気に発表し始める。
あるものをばら撒き、それを使った人間の魂を使ってノイズを生成していること。
そのエネルギーを集め、あるものを起動しようとしていること。
起動することで再び神の時代が訪れること。
「それを止めたければ、ボクを倒すしかないよ!さぁ、どうする?」

装者たちはギアを纏う。しかし紡だけが胸に聖詠が浮かばず纏うことが出来ない。
更にロキは隔離空間を生成し、紡・真琴・鈴だけが隔離される。
「ボクは今忙しいんだ。君はあれと遊んでてよ」
街の方から悲鳴が聞こえる。ノイズが発生しているようだ。
結平は舌打ちをしながら、「絶対っ!死んじゃだめだかんね!!」と言い残し、現場へ急行する。

ロキと対峙する真琴。激しくぶつかり合うが、決定打のない真琴は消耗戦を強いられる。
「君、つまらないねぇ。もういいや」
ロキから激しい光が放たれ、真琴は傷つき倒れてしまう。

覚悟を決めた鈴は、一度は手放したギアを再び纏う。
LiNKERも投与していない今の状態では、長時間は戦えない。
短期決戦を決意した彼女は、歌った。

-絶唱-

血反吐を吐きながら、アームドギアからエネルギーを練り出し、強烈な一撃を放つ。
しかし、命を賭した特攻も虚しく、かすり傷すら与えることが出来なかった。
「アハハハッ!!やはり所詮は紛い物!時を経て更に益体も無いものになったようで!  __ええ、ええ、昔のキミの方がずっといい顔をしてくれてましたけどねえ?」

状況に満足して、撤退するロキ。
隔離空間から開放された三人は、病院へと搬送される。