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#5 響く鼓動

溢れだす力に戸惑っていたけど、そんなことは些細なことだった。
ただ『守りたい』。
――……そう願った。

ギアを纏い、ノイズを殲滅した紡。
しかし、シンフォギアの初回起動の影響で倒れてしまう。そして、再び本部へと戻る。
紡の家族への事情説明などの連絡を済ませ、紡は本部預かりとなった。
紡が目を覚ますと見覚えのない景色が広がっていた。
近くで素早くタイピングをする音が聞こえている。
そちらへ目を向けると見覚えのある金色の髪色が目に入った。
「お、目ぇ覚めたみたいだな。軽くメディカルチェックしたが、特に問題なかった。安心しろよ」
白衣にサラシ……――独特なスタイルの女性、鼓谷束沙。彼女は鼓谷結平の姉だった。
結平が本部へ来ていることは知っているがまだ会ったことはないらしい。

紡を心配してメディカルセンターへ結平、リリィ・メリィ、遅れて真琴が入室してくる。
至って冷静な束沙をよそに、驚きを隠せず騒ぎ立てる結平。
バタバタとじゃれあっている二人をよそに真琴から鈴が呼んでいることを告げられる。

鈴から装者として活動をしないかと相談を受ける。
傍で聞いていた真琴は「女性は戦場へ立つべきではない。彼女は防人には向いていない」と正面から反対する。
それを決めるのは彼女だと鈴は真琴を諌める。
考える時間を与えられ、自分がどうしたいのか真剣に考える紡。

その姿を見て、結平が紡をデートに誘う。
その中で、結平が真琴に助けられたこと、彼が自分の中の『ヒーロー』だということ。自分が戦う理由を伝える。
「むぎちゃんは?むぎちゃんはどうしたい?」
「わ、私は……まだ、よくわかりません……。でも……」

紡は装者として戦うことを決意する。