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#1 影落とす少女

私の『世界』は2種類しかない。
『学校』と『自宅』。2箇所を延々と往復を繰り返す毎日。
だけど、そこに「私の居場所」はなくて。
けど、それは仕方なくて
――違う
これが『世界の中』の私の役割で、
――――誰か……――
私が支払うべき代償。
――――――助けてください……――


居場所のない少女・時鐘紡。彼女はただ、漠然と強くなりたいと願っていた。
そんな中、偶然路上ライブが行われているであろう集団を見かける。
少し高台になっている所から、その中心を覗き込むと二人の青年が歌っていた。
これが彼ら、「inte☆cion」との最初の出会いだった。
彼らの真っ直ぐで誠実な歌に紡は惹かれていった。
定期的に行われているライブに何度も赴いた。

ある日、ライブが終わりに差し掛かった時、ファンであろう一人の女性がステージの前まで潜り込んでいた。
「彼らは私の為に歌っているの!!他のやつが聴いているなんて耐えられない!!」
そう叫んだ女性の身体から眩い光が放たれた。
光が収束すると『女性』はいなくなっていた。かわりにそこに立っていた『モノ』。

特異指定災害『 ノイズ 』だった。