Next Story is ...

#11 共に背負う覚悟

ロキと共に現れた黒いオーラを纏った真琴。
ロキはすでに目的を達しているようで、
「彼はもう用済みですからお返ししますね。丁重に扱ってあげてください。アハハ」と言い残し立ち去る。

何かをブツブツと呟きながら二人に襲いかかる真琴。
その手にはいつもの盾ではなく、剣が握られていた。
ギアを纏うことが出来ない紡を守り、対峙する結平。

本気の真琴相手に、圧倒される。
近くに来て初めて真琴が呟いていた言葉を聞き取れた。
「守る…お前たちを守る…。この腐った世界から、解き放つ…。それが、それだけが救い」

彼は自分たちを守る為に、力を手に入れたはずだったという事実を認識する。
「真琴。お前は、俺を『救ってくれた』。今度は、俺が助ける番だ」
そして、結平は覚悟を決め、歌う。

-絶唱-

「来いよ…真琴。最初で最後の、本気の勝負だっ!!」
互角に斬り合う二人。
それを見つめる紡。
変わるのだと決めた彼女は、彼に呼びかけ続けた。

結平と紡の言葉に真琴は徐々に反応を示し、剣を落とす。
トドメを刺そうとした結平の前に紡が現れ、真琴を優しく抱きしめる。
「大丈夫。私たちは大丈夫だから。真琴さんだけが傷つかなくていいんですよ」
二人を覆うように結平も抱きしめる。
「そーだよ、バカまこちゃん。…戻ってきてよ」

先ほどまで真琴を包んでいた黒いオーラは消え去り、ギアも解除された。

終わったと安堵した瞬間、地面が激しく揺れ始める。
同時に、「紡、一緒に帰ろうね」という言葉が聞こえた。
黒いマントに包まれ紡が姿を消した。

そして、富士の山頂上空に、巨大な島が出現していた。