PROLOGUE
___とある都市伝説が、密やかに、確実に跋扈する世界の話。
知らない間にインストールされたアプリ。
アプリを開くと、魔法陣が浮かび上がる。
(――――告げる。)
(汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。)
(聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。)
その中心をタップすると……
【魔術回路の接続を確認____記録、保存】
【あなたを聖杯戦争のマスターとして登録しました】
【再度画面に触れてください】
【データベースを検索しています】
【・・・・・・・・・】
【現在のブランククラスを確認しています】
【___承認___】
【サーヴァントを召喚致します】
あらゆる願いを叶える願望機を求め、
魔術師たちが一騎当千の英雄を従え殺し合う戦い。
聖杯戦争が始まる。
___この聖杯戦争には、不可解な点がある、と。
気づくものがいるかもしれない。
正体不明の、このアプリの製作者は誰なのか。
英霊の魂が器に満ちる時、一体、何が起こるのだろうか。